大将軍八神社


「大将軍八神社」という変わった名前の神社があります。

場所は京都上京区で受験祈願と梅が有名な北野天満宮が近所。

妖怪やモノノケが関わる不思議なパワースポットと知って行ってみることにしました。

スマホのgoolemapで検索しながら場所を探します。

これがまた分かりにくい。

商店街の入り組んだ小さい神社らしくやっとの思いで到着しました。



入り口に面する狭い道路に

妖怪ストリートというのぼりが並びます。

この道、一条通といって中立売通まで400mにわたって並ぶ商店街の道。

毎年秋に大将軍商店街で行われる妖怪仮装行列「一条百鬼夜行」という年に一度の妖怪大イベントが行われます。

一条百鬼夜行と同時開催の妖怪アートフリマ「モノノケ市」も開かれます。



さて、大将軍八神社の門に立つ。

門には大きな提灯に大将軍の文字。

よくある小さな神社ぐらいの広さです。



大将軍八神社と書いて、たいしょうぐんはちじんじゃと読みます。

最近ではパワースポットとして人気らしい。

“大将軍”とは、陰陽道の星神・方位の神様のことを言うらしく

古くから“大将軍”がいる方位を侵すと

災いや厳しいとがめを受けるというので大変恐れられていました。



本殿前に駒獅子と並んで中央に五芒星と八角を表した石柱があります。

一見普通の神社ですが

この石柱があるだけでとても神秘的に感じます。

天皇家や貴族たちは建築や転居、旅立ちなど何かを行う前には

必ず陰陽師に頼み、

その方角が大将軍にあたらないか慎重になっていました。

794年の平安遷都の際、桓武天皇

大内裏(御所)から陰陽道

天門にあたる北西角に大将軍のお堂を建てることで、

方位による災いを解除されました。



なんとなくすごい場所にいる気分で

手を合わせ祈願しました。

大将軍八神社では、方除けのお守りのひとつ「北斗七星のお守り」が人気があります。

これがあれば1年間どの方角に向かってもOKらしい。

北斗七星が描かれ

干支により異なる場所の星がひとつだけ赤く縫い取られています。



本殿の裏に回るとなぜか船の錨が置かれています。

神社に錨とはなんとも奇妙な取り合わせでした。

何故なのか?

ネット上情報によると

『宝物庫にある、宝船の絵(明暦年間)には、碇が描かれてあり、

普通は錨を描くことは無く、非常に珍しい絵である。』

って、云うようなことが判明しました。

氏子さんがそれに因んで、神社に錨を寄贈されたのだそうです。




ぐるりとまわると

凛々しい大将軍像と「方徳殿」があります。

訪れた日は残念ながら見ることができませんでしたが

1階には、木造の大将軍神像がずらりと80体収められ、

その視線は部屋の中央へ集まるような配置になっており

密教陰陽道の宇宙観をあらわす「星曼荼羅」の世界をあらわしています。


ガイドブックにあまり載っていませんが

なかなかのパワースポットパワースポットでした。