堪能、小津安二郎の世界

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以前は趣味的なことも書いていたのですが

いつの間にか

出向いた先レポートばかりになってしまいました。「(゚ペ)


久しぶりに趣味のお話書きます。

いくつかあるうちの趣味のひとつ、映画。d(>_・ )


昔は足げに映画館へ行ってましたが

DVDで観ることが多くなりました。「(゚ペ)


ゴールデンウィーク前に

本屋さんで「小津安二郎監督 9枚セット」が

1600円と破格の安さで売られているのを発見。Σ(・口・)


早速購入してゴールデンウィーク中に

堪能いたしました。(≧ω≦)b


小津安二郎監督といえば

黒澤 明監督と並ぶ大監督のひとり。(≧ω≦)b


黒澤作品はかなり観ていたのですが

小津監督の作品はずいぶん昔に「東京物語」を観たきり。(;^_^A


若かったせいか、良い映画とは思いましたが

少し退屈だと感じていて、印象はそのままの状態でした。(;^_^A


改めて腰をすえて観ると

小津作品の素晴らしさを再発見しました。(≧ω≦)b


黒澤監督の厳しい撮影姿勢は有名ですが

小津監督も負けじとすごかったらしい。(;^_^A


演じた役者さんの話によると

ミリ単位の演技を要求されたそうです。(;^_^A


有名なのがカメラワーク。

カメラ位置を低くして撮るローポジション。

家族がちゃぶ台を囲んでる様子を

低い位置から部屋全体を映しているカットが

リアリズムをよんでいます。d(>_・ )


購入したDVDの9作品のリストは



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1・一人息子
なぜか男は母親に良い所を見せてほめられたい・・しかし現実は・・
時代設定は古いけど、現代社会でもリアルに突き刺さります。



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2・戸田家の兄妹
厄介物だからこそ、親の愛情を感謝してきた・・
大女優 高峰美枝子の若い頃の姿が見れます。




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3・父ありき
これだけ父親を尊敬する息子は現代は少ないだろうなー
名優 笠 智衆の魅力が凝縮。



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4・長屋紳士録
いやいや子供を押し付けられた未婚のおばさんが
母性に目覚めていく話。結構好きです。



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5・風の中の牝鷄
健気に夫の帰りを待つ妻が・・。ちょっとメロドラマ風。
切ない話です。



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6・晩春
女優 原節子の魅力満載。
わがまま娘の設定だけど、現代女性のわがままとは質が違うのが面白い。



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7・麦秋
テレビでもやらなくなったホームドラマらしいホームドラマ



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8・お茶漬けの味
何十年も一緒にいるのにわかりあえていない・・・
セレブな夫婦が原点を見直していくという良作。



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9・東京物語
小津監督の代表作。
意外と親子よりも、他人同士のほうがやさしくできるのかも。

テーマは家族や夫婦の話。

古い作品で

現代の家族とは違うので

家族観にズレがあるんじゃないかと

思っていたのですが

昔も今も

特に家族同士の感情や行動は同じだと感じます。d(>_・ )


役者の顔ぶれにもいろいろ発見があります。

現在、大ベテランの役者さんが子役で出ていたり

幻の女優 原節子さんの魅力も感じることができます。d(>_・ )


原さんは3作品に出ていましたが

一見、清楚な正統派美人ですが

独特な雰囲気の癖があり、

ただ綺麗なだけの女優さんではないことがわかります。d(>_・ )


それに、なんといってもほとんどの作品に出演していた

笠 智衆さんがスゴイ。Σ(・口・)


作品の発表年代の時間差があるとはいえ

30歳代から初老まで演じていて

当時の年齢はいくつ? 仙人のような方です。Σ(・口・)


魅力を書き出すとキリがありません。

ひとついえることは

松竹映画ということで

男はつらいよ」などを撮った山田洋治次監督に

小津イズムは引き継がれているなと感じました。「(゚ペ)


劇中、驚くような展開になることはありませんが

じわりと小津監督のテーマが胸に残ることでしょう。(≧ω≦)b