歴史街道 比叡山へ その4


延暦寺の大講堂を参拝後、

少し上に阿弥陀堂があるので

そちらに向かいます。


阿弥陀堂へは、長い階段をあがらなければ行けません。

雪が積もり、階段が見えなくなっている場所もあって

気をつけないと危ない。

年始早々、怪我をしては何のための参拝かわからなくなります。

なんとか上がりきると

広い敷地に広がる雪景色。



朱色の柱や梁の建物が吹雪の中とても美しい。

ザクザク足音をたてながら本堂へ向かいます。



本堂は二重の塔の法華総持東塔と屋根のある廊下でつながっています。

本堂の中は、色彩鮮やかな装飾。

インドの寺のような感じです。

本尊は阿弥陀如来

壇信徒の先祖開向の道場となっているそうです。

お堂の前には、水琴窟があります。

でも、吹雪の中で水琴を聞くという雰囲気でもなく

暑い季節で楽しむものかもしれません。


来た道を引き返して行くと

大講堂付近にある、鐘突き堂が見えてきました。

さきほど、通った時よりも鐘を突く順番を待つ人が少なくなっていました。

これは、鐘を突くチャンス。

鐘の前のお賽銭箱に小銭を投げ入れ

手を合わせたあと

開運を願いながら「ゴーン」。

お腹の底に響く鐘の音がご利益がありそうな予感。



いよいよ、延暦寺の本堂にあたる「根本中堂」。

延暦寺の中で、最大の仏堂で建物は国宝とされています。

中央奥にお堂があり、広く中庭をとっています。

直接中央から入るのではなく、

廻廊を通り、回り込むように堂内に入るようになっています。

廻廊の中央から見上げるようにお堂を見ると

緊張感の中に、抱え込まれるような安心感を感じます。

堂内は深く厳かな雰囲気。

ご本尊は薬師如来です。

ご本尊の前には、

千二百年間灯り続けている「不滅の法灯」も

安置されています。

延暦寺の各お堂は、移転したり近年に建てられたものが多いので

1642年に竣工された建物だけあって

歴史の重みを感じます。

ちなみに、建てることを命じたのが徳川家光公。

古いはずです。


根本中堂を出て、

大黒堂前のたき火のあたりに戻ります。

ここには、一隅会館という無料休憩所があります。

ひとまず一服。

休憩所の中には、比叡山全景の立体模型が設置されています。

気がつかなかったのですが、

地下にはおそば屋さんが併設されているらしい。


隣の建物が萬拝堂という建物。

日本全国の神社仏閣諸仏諸菩薩諸天善神を勧請し

世界の神々も迎えて

世界平和を願うという壮大な願いを込めた建物です。



堂内の中央には、

12角形の台座中央に、金ぴかで度派手な仏像があり

両脇には、尼僧らしき像が鎮座。

台座には、ソフトボール大の木の玉が数珠のように連なっています。



これを1周しながら、手で転がしていきます。

12角の辺には、十二支が掘られたレリーフ

壁には、神々の絵とお名前の短冊が飾られています。

なんだか、いろんな神様に囲まれてよくわからない空間。

とはいえ、縁起がよさそうなので

ゴロゴロと木の玉を転がしながら1周しました。


様々な宗派の修行の場だった延暦寺だけあって

バラエティーにあふれたお寺でした。


ケーブルカーでふもとに戻って

日吉大社へとむかいます。