歴史街道 比叡山へ その5


年明け早々の、吹雪の中の延暦寺めぐりでしたが

なかなか、感慨深いものでした。

ケーブルカーで、下山。

ふもとは、山上とうってかわり雪ひとつ積もっていませんでした。

ケーブル駅から徒歩で歩くと

もうひとつのスポット、日吉大社があります。



日吉大社参道へはいり、神社へと向かうのですが

参道の入り口付近に、味わいのある建物があります。

求法寺走井元三大師堂という大津の文化財となっている建物。

建てられたのが1714年頃ということから

かなりの旧さ。




元三大師(慈恵大師)良源が初登山の時、

休憩し修行の決意をしたところから求法寺の名がおこり、

慈恵大師像を本尊として祀っています。

看板には、厄除けとおみくじ(?)の大師とあります。

早速、参拝させていただきました。




石砂利の参道を歩いていくと

少し、かわった鳥居が見えてきます。

鳥居の上が三角の屋根になっています。




日吉大社の入り口。

日吉大社は、俗に山王権現とも呼ばれています。

日本全国に約2000社ある日吉・日枝・山王神社総本宮

中世には二十二社の下八社のひとつとされていたそうです。




奥へ進むと、神馬と書かれた看板の小さなお堂。

そこから、白馬の像が顔を覗かせています。

そのとなりに、網の張った小屋。

なんと、小屋の中に、お猿さんが飼われています。

ここは、「魔が去る。何よりも勝る」として

猿を神の使いとして崇拝しているそう。

それで飼われていることに、納得しました。




日吉大社の敷地面積は、400,000m2という広さ。

西本宮と東本宮を中心に

牛尾宮、樹下宮、三宮宮、宇佐宮、白山宮の

7つの宮があります。

高い木々に囲まれ、

広い庭園を散策するような感じで各宮を参拝できます。




建物や屋根が、歴史を感じさせます。

狛犬は、石材ではなく木彫り。





西本宮では、厄除けの祈祷が行われていました。

敷地の中央にある建物に、祈願をうける人達が座り

一番奥にある本殿に向かって祈祷しています。

なんとなく、能の舞台のようです。





祈祷をうける人達の背中を見ながら、鐘を鳴らし参拝。

西本宮楼門は、屋根を支えるように彫られた猿が守っています。





神輿収蔵庫には、

桃山時代から江戸時代にかけて作られた

7基の神輿が展示されています。

すべて重要文化財

祭りで見かける神輿のような

きらびやかさはないのですが

歴史を経てきた装飾の枯れ具合が

味わいがあります。


八王子山の上にある、

金大巌という石のある三宮宮と牛尾宮と

東本宮は、

今回は時間的な都合で廻ることができませんでした。


比叡山めぐりは、

今回は滋賀県側の東からのルートで廻りました。

来年は、京都側から廻りたいたいと思っています。



歴史に名だたる名僧達が修行した比叡山

吹雪の中でしたが、パワーをいただいた気がします。