なつかしTV 新八犬伝 編


日本の公共放送であるNHK

ニュースをはじめ、ドキュメントなど渋い番組が多い。

バラエティー色も増えて、明るいイメージになってきていますが

小学生くらいの子供達は、観る事は少ないかもしれません。


私が小学生だった70年代頃は

NHKもお楽しみ番組でいっぱいでした。

特に夕方の時間帯は、子供向けの番組に力を注いでいたようです。


特に、人形劇は人気がありました。

当時、私を夢中にさせていたのが「新八犬伝」。



「新八犬伝」というのは

1973年からNHK総合で放映された人形劇。

滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」をベースにされたもので

辻村ジュサブローさんが人形を製作、

語りを黒子姿の坂本 九さんがやっていました。


伏姫ゆかりの「仁・義・礼・智・忠・信・考・悌」の珠を持つ

八剣士をめぐるお話。

主人公を「考」の珠を持つ犬塚信乃が旅をしながら仲間を探します。

それぞれの剣士の名前には犬という文字が入っています。

珠から文字が浮き上がって仲間だとわかるシーンなどは

みんな熱狂したものです。



八剣士を何かと邪魔をする玉梓(たまずさ)という怨霊がいて

玉梓が感情をあらわにした時に口が裂け大きく開くのです。

その顔が怖い。



坂本 九さんの軽快で歯切れのよい口調が物語りをひっぱっていました。

オープニングテーマの曲も

ジャズぽい感じで三味線を使ったりしてかっこいいし、

九さんが歌う「めぐる糸」という曲の

「仁・義・礼・智・忠・信・考・悌〜♪」がノリノリで良いです。

残念ながら当時の放映したマスターテープが3本のみを残し

すべて消去されてしまったそうです。


後番組の「真田十勇士」も

猿飛佐助や霧隠才蔵など忍者が出てくるもので

そこそこ人気がありましたが八犬伝ほどではありませんでした。