歴史街道を行く 吉野


奈良県 吉野山へ行ってまいりました。

吉野桜」が有名で、春先にはたくさんの観光客が訪れるそうです。


今は、夏。

シーズンオフですが、のんびりと電車に揺られ静かな山の自然を楽しむため。

大阪からは、近鉄電車に乗って行きます。

通常、大阪経由で特急で行くのですが、

今回は奈良から遠回りしながらゆっくり。


想い出深い「飛鳥村」も通過します。

橿原神宮駅から、吉野行へ乗り換え。


ホームの狭い駅が、短い区間で到着し続いていきます。

乗車している人もまばら。

やがて、山へ登っていきます。


この贅沢な時間の使い方がしたかった。


いつ着くのか心配するぐらい時間がかかって、吉野駅へ到着。



終点「吉野」駅に到着しました。

イメージしていた駅より、広い。

夏空。

セミの声と緑に囲まれた静かです。


駅の屋根が高く、幾何学的に組み合わされる鉄の梁がSFチック。


改札を出ると、旧い土産店があるだけののどかな風景。



予備知識をもたないで、来たので駅でもらったマップを手にルートを考えます。

少し先にケーブルの駅があるようなので、とりあえず徒歩。



数分でケーブル「千本口」駅に到着しました。

ケーブルに乗り込むと、足下が大揺れ。

山頂へ登っていく際も、ガタガタ音がして心配になります。


5分くらいで山頂へ到着。



駅の側にある空き地から、眼下の風景を見ます。

なかなかの絶景。

さすが、世界遺産だけのことはあります。

サンドイッチで昼食とりながら、自然の息吹を感じます。

セミの声も、都心とはちがう種類。


看板の地図によると、「吉野神宮」が近そうなので行ってみることに。

頭にタオルを巻いて、歩きます。

広い駐車場にでたので、

そろそろかなと思って進んでみたものの、建物らしきものが見えません。


自然道の入り口があったので、

少し歩いてみようと入り込みました。

歩くたびに、蜘蛛の巣が顔にからみつき

足下の道は、しばらく誰も歩いていないような道。

セミの声がワンワンと耳を騒がせます。


「まずい、遭難してしまう」


途中で引き返します。

結局、単純な山道なだけで無駄な時間を使ってしまいました。


吉野神宮」はあきらめました。

ケーブルの駅まで引き返し、金峯山寺方面へ向かいます。

こちらのほうの道のほうが、観光スポット。

土産物店も道沿いに続いています。



シーズンオフということもあり、店も閑散。

カエルをモチーフにした置物が並んでいます。


少し歩くと、石段の上にりっぱな建物が見えてきました。

石段をのぼると、旧い門が見え両側には仁王像が。

仁王門です。



仁王像は、東大寺だけかとおもってましたがここにもあるとは驚き。

東大寺のものと、負けず劣らずの像で迫力があります。

仁王像が履くわらじが足下に。


門をくぐると、金峯山寺蔵王堂にでました。



吉野山から金峯山一帯は、飛鳥時代からの聖地。

この地で修業した役行者(えんのぎょうじゃ)が、

人々の救いも想い、山桜の木に金剛蔵王権現像を彫って祀ったのが始まり。


蔵王堂の入り口で線香を焚き、

入場します。

中に入ると開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)の絵や

金剛蔵王権現像などが展示。


お盆ということで、ご先祖様にお祈りをして外へ。

カエルが守り神なのでお守りを購入しました。


奈良のお寺や神社の特徴は、

敷地が広くて様々な建物があるところ。

三重の塔や少し教会に似た建物があります。



三重の塔は、後醍醐天皇が行宮となった実城寺の跡「南朝妙法殿」。


日もそこそこ高く、他にも回れそうですが暑さで断念。


吉野をあとにしました。