いにしえの当麻寺 その3



中之坊は、お庭とお茶を楽しむことができます。

門をくぐると、味のある庭が観てとれる。




受付で観覧料とお茶代を支払います。

受付の部屋は台所だった場所。

古いお釜がそのまま残され、神棚が備え付けられていました。



庭に出るとわびさびの世界。


小さなお堂で手をあわせ、旅で来られたことに感謝します。

その裏には鳥居。

南天の実がたわわになって、村の鎮守のようです。



少し進むとお地蔵様。

普通お地蔵様はお一人ですが、童地蔵を抱き足もとにも抱きついています。

そして、ちいさな愛らしい子地蔵様も。



お菓子やおもちゃがたくさん祀られていました。


そのとなりに塚が。

「髪塚」とあります。

髪を祀ったものなのでしょう。



竹林を眺めながら母屋に戻ります。


裏庭の入り口に井戸のように石組で囲まれたものが。

四角い石に草がちらほら。

そこに立て札があります。

中将姫の石。

よくみると石に足形のようなものが残っています。



中将姫が禁制をとくために

三日三晩祈りを捧げたという伝説の石なのだそうです。


中庭に入る低い戸をくぐると。





みごとな日本庭園。

池を配し、バランスよく草木が植えられています。

木の奥に西塔の天守が見え

風靡な感じ。



奥に進むと開けた場所に出ます。

季節によって牡丹の花などが植えて鑑賞できるそうですが

残念ながら時期外れ。



花の名前はわかりませんが、

ピンクの大輪を咲かせているものもいくつかあります。



母屋をのぞくと

畳の上に並べられた長いテーブル。

ここで写経や写仏をすることができるらしい。




庭を満喫し、ふたたび受付にもどりお茶券を渡します。

母屋の長い廊下を歩き、広い部屋に通されました。





広い畳部屋。

両端に赤い敷物が敷かれています。

牡丹の花が描かれた屏風に

壷や生け花。

私以外誰もない中、神妙に待つ事数分。



抹茶とお菓子が運ばれてきました。

さきほどまわった日本庭園を眺めながら

しばし時を忘れます。





お茶をいただいたあと、

奥の仏間を見に行きます。


この仏間が一般的なものじゃありません。

不動明王を祀ってあるようです。




催事に使われる道具やドラが置かれていて

なんとも面白い。


中の坊を出て、当麻寺を後にしました。


小腹がすいたので

周辺のお店を見渡すと、

古い町家をそのまま残したものが多い。



釜飯にしようかと思いましたが、

注文から30分とあり、

待てないので

少し敷居の高そうなお蕎麦屋さんへ。



中は店主さんがこだわり抜いた味のある店内。




骨董品にがずらり。

販売もされているようで値札がありました。


メニューは田舎そばかせいろの2種類。

あとは食べ方がちがうだけ。


店主さんが注文を受け付けてくれます。

なんとも腰の低いお人柄。


せいろを注文しました。

大盛りにすると、万遍の笑みです。

時期外れでお客さんも私ともう一組のみ。

うれしかったのでしょうね。


素敵な空間で待っていると

せいろが運ばれてきました。



打ちたてのこしのあるおいしいおソバ。

器もこだわりのある良い器。




そば湯もとろりとしていていい香り。





勘定の時に、店主さんにブログに紹介しますと一言いうと。

ものすごく感激されました。


店をでてやや離れた所で店の外観を撮影しようとふりむいたら、

入り口に店主さんが^^:


びっくりしてしましました。


当麻寺へ訪れる際は

仁王門そば(稜)にぜひどうぞ。