全日本食えば食える図鑑
セミの声が聞こえてくればそろそろ夏真っ盛り!
文面もご本人もいかにも夏を感じさせてもらえる椎名 誠さん。
テレビのドキュメントやコマーシャルでおなじみです。
黒く焼けた肌に白いTシャツがよく似合いますが
昭和19年生まれで還暦を越えてらっしゃるとは驚きです。
椎名さんがじかにしゃべりかけられるような引き込まれる文章から
しばらく遠のいておりましたが
ひさしぶりに面白いタイトルを見つけたので読んでみました。
「全日本食えば食える図鑑」 とタイトル。
ある地域では絶賛するような食べ物でも
ところ変われば珍品・寄食となってしまうことがあります。
椎名さんが現地に訪れ、
日本全国にある珍品・寄食を食べ歩くという内容です。
私の場合、珍品・寄食と言われるもので食べたことのあるものといえば
蛙の足のから揚げと芋虫入りの飴、ワニとダチョウの串焼きくらいでしょうか。
蛙は鶏肉に似ていてなかなか美味でした。
いきなり与那国島・石垣島にヤシガニを食べに行くところから始まります。
ヤシガニは身はボソボソであまり旨くないらしいのですが
カニミソが絶品でミソをつけダレにしてそばを食べる
蟹ミソそばが絶品なのだそうです。(食べてみたいなー)
増えすぎて社会問題となったエチゼンクラゲや
熊や蜂の子など、食べることもさることながら
現地の人達との交流も朗らかにさせてもらえます。
全日本麺の甲子園大会という企画や
独特の食のセンスをみせる名古屋のメシなどの
おもわず笑ってしまう内容もあり
読みながらいろんな表情をさせてもらえるエッセイです。