串カツ


串カツもそのひとつかもしれません。

「二度づけ 禁止!」と

ソースにつけるのは1回だけという

厳しい掟で有名になりました。

これは掟というよりも

一度口につけたものを

ふたたびソースにつけるのだから

衛生上やってはいけないことです。

「衛生上問題でソースにつけるのは1度きりにしてください」

じゃ、あまり効果が望めません。

「二度づけ 禁止!」

という言い切ることがインパクトにつながります。

関西ではよくあるパターン。

「チカン、あかん!」

というポスターが駅内に貼られていた時期がありました。

ユーモアもあり、インパクトも絶大でわかりやすい。








実は、大阪人は串カツをたこ焼きのように頻繁に食べません。

今や知名度もあり、グルメのひとつとなりましたが

少し昔ではカウンターでお酒を「ちびちび」いただくおっちゃんの食べ物でした。

長いのれんの下にビール樽に足をのせて

朝早くから立ち飲みを楽しむ姿を大阪でみかけます。





まずは中生のビールか瓶ビールと

どて焼きを注文。

どて焼きはすじ肉とコンニャクを甘辛く煮込んだもので

お酒にピッタリ。






串カツを注文し、揚げている間に

どて焼きをいただきます。

そして、かかせないのが生キャベツ。

揚げ物で重くなった口の中をさっぱりしてくれるだけでなく

ソースをすくっておいて

2度づけしたい時にそのソースを使います。






串カツの食材は決まったものはありません。

美味しければ「それもアリ」。

豚肉やエビなどの定番も美味しいですが

プチトマトやアスパラ、ナスなどの野菜もいい。

数十年前は鯨肉の串カツなんかありました。

ウズラ卵が好きかな。


大阪の中でも本場は

通天閣のある新世界という地域。

地下鉄「動物園駅前」で降りて

通天閣までの道が串カツストリート。

じゃんじゃん横丁といって

昭和の匂いがプンプン。

今や人気観光地ですが

若い頃の新世界はちょっとしたダウンタウン

気を抜けない場所でした。