飛鳥 光の回廊


奈良県に飛鳥という場所があります。

飛鳥美人と言われる壁画がある高松塚古墳が有名。

10年前に訪れた時から大好きな土地で

機会があるたびに訪れています。

高い建物もなく空高く

独特の空気感が少し違います。

ここは飛鳥京という都があった所です。



飛鳥が気に入った理由がもう一つあります。

初めて来た時に光の回廊を体験したからです。

日が暮れた飛鳥に

光が灯されるイベントです。

今流行りの人工的なイルミネーションではなく

人の手で灯される暖かい光。

ろうそくの入った小さな灯篭が

飛鳥の道に並べられます。

素晴らしいのが飛鳥にお住いの住人が一つ一つ

並べていくことです。

灯篭だけでなく空き地には和紙で作られた鳳凰や龍などの

霊獣も置かれ光輝いています。

優しい光に癒され感動したのが10年前。

毎年、あの感動をもう一度感じたくて時期が来ると心動いていたのですが

仕事や天候の影響で行くことができませんでした。

そして今年やっと光の回廊に行くことができました。




6時から開演。

10年前は飛鳥駅から高松塚古墳まで続いていた灯篭は今はなく

会場の中心は石舞台古墳

石舞台古墳は30もの石で組まれた横穴式石室のある最大級の古墳です。





駅からは送迎バスで移動です。

灯篭の暖かい光に包まれた

石舞台の姿は神秘的です。

小高い丘に巨石のモニュメント、彼岸花に囲まれて感動的。

今回は数キロ先にある飛鳥寺までの回廊となっています。





途中、岡寺というお寺があります。

ここも会場の一つ。

坂道がなかなか大変です。

到着。



 






浮かび上がる灯篭に囲まれた五重の塔。

門をくぐると和傘が美しく並べられて

素晴らしい景色です。

五重の塔のある場所からは

飛鳥の夜景が観ることができます。

本殿に鎮座されている大仏様に手を合わせ

ご先祖様に感謝を述べました。





そして飛鳥寺までの夜道。

民家の一部が食事処になっていたり

個性的な手作りの灯篭が並べられています。

美術館ではジャズが演奏されています。

虫の音を聞きながら歩く夜道がまた感動的。





飛鳥寺に到着しました。

ここでは切り絵作家の望月めぐみさんが飛鳥大仏とコラボしているらしい。

建物のないボツンとした場所にあるので

お寺が暗がりに浮かび上がっています。

飛鳥寺の本殿。

中を見ると大仏様に美しく切り絵が囲んでいます。

いつも見る大仏様とまた違う表情。

感動的です。


関西でもあまり知られていない飛鳥の光の回廊。

けれど海外の方も多く

人も程よいくらいです。

でもこんな素晴らしい風景は皆に知ってほしいと思います。