落語家と行く なにわ探検クルーズ


大阪人のプレイスポットは

難波や心斎橋中心の「ミナミ派」と

梅田中心の「キタ派」に分かれます。

だいたい住まいや仕事の場所によって決まるのですが

私の場合、「キタ派」になります。


大阪在住といっても大阪のことを知らないことが多いです。

住んでいるわりには地元のことがわかっていないことが

多いせすね。


水都と呼ばれるほど川と共に発展してきた大阪。

大阪の川を遊覧船でめぐりながら

落語家さんの匠な話術で歴史をガイドしてくれる

「落語家と行く なにわ探検クルーズ」に

以前参加した時のお話です。



当日は小雨が降るあいにくな天気。

湊町リバープレイスというおもちゃのコマのような形をした

ユニークなビルに到着しました。

ここはJR難波駅から少し歩いた所にあり、

ビル内にはFM Osakaが入っていて

イベントなどができるようなスペースにもなっています。


目の前に川があり、

ふもとに今回参加する「落語家と行く なにわ探検クルーズ」の

船着場があります。

雨が降っているし、周りは閑散としているので

ツアー客が少なかったらどうしようと思っていたのですが

何のことはない船の中は満員御礼。






地方から訪れた観光客の方々で大賑わいでした。

ツアーの船は大阪の川の環境にあわせて

低く作られていて客席は川の下にあります。


丁度、お風呂に入って景色を観ている感じ。

今回ガイドしてくださる落語家さんは「桂 きん太郎」さん。

金髪に太いめがねで着物姿でした。

桂きん枝師匠のお弟子さんです。





席は木造で落ち着いた雰囲気。

細いテーブルには予約の時に注文していたお弁当がありました。

このお弁当は豊臣秀吉肖像画がパッケージになっていて2段重ねです。

船内の食事は持ち込みは禁止ですが

飲み物や食べ物を注文できます。


きん太郎さんの自己紹介のあと、

折りたたんだ扇子で柱をパチンと叩き

いざ出発です。


出発した川は道頓堀川

正直いって綺麗な川ではありません。

それでも水面には水鳥がたくさん泳いでいます。

普段は道頓堀水門によって水量を調節していて

クルーズ船が他の川に合流するためには

水門を開く必要があるそうです。





水門を開ける際には正面の門が開くと

少しずつ水面が上がっていくのですが

まるでアトラクションに参加する気分。


水門を抜け堂島川に合流し中ノ島方面へ船は向かいます。

予約をしていた豊臣秀吉のパッケージの「太閣弁当」を

早速食べ始めました。

華やかに彩られた和風弁当でした。

2段に分かれていて上の段は「おかず」、

下の段は「俵型のおにぎり5個と香の物」です。

それぞれ手のこんだもので

鯖の味噌漬が脂がのっていて生臭さがなくとてもおいしい。

おにぎりには色の違うふりかけが振ってあります。

創業60年の「割烹・むろ多」さんの創作弁当らしく

船に乗りながら老舗の味が堪能できてお得な気分でした。







ガイドの落語家 桂きん太郎さんのまるで落語をしていただいているような

楽しい解説を交えながら窓から見える大阪の街並みを楽しみます。


旧い建物が多く、それにちなんだエピソードが勉強になりました。

建物も旧いですが川に架かる橋も旧い。

丁度、ルートの中間地点に橋があるのですが

その橋の下の空間が水面ぎりぎり。

こんな所、船なんか通過するのはむずかしいのでは? 思うのですが

そこを通過するのです。





実際、水面が少しでも上がると通過するのがむずかしく難所です。

ドキドキしながら通過する時はアトラクションそのもの。

小雨が降っていましたが、大阪城が見える地点では

天上をオープンにしてもらい開放感を堪能することができました。





あっという間の1時間45分。


桜が満開の時のクルーズがあるらしいので参加してみようかと

考えています。


記念に手ぬぐいを購入し降船。

楽しい時間でした。